「明日からがんばる」は絶対ダメ!明日の自分は今日と同じことをしてしまう

今回は、「明日からがんばる」と意気込んでも、明日からがんばれない人のための内容です。

やらなければならないことを後回しにしてしまいがちな人はぜひ読んでみてください。

「明日からがんばる」と努力を後回ししてしまう

みなさんは、「明日から気持ちを入れ替えてがんばる!」と思ったことが何回ありますか?

  • 明日からダイエット
  • 今月はダメだったけど来月から本気出す
  • 次から全力でやるために美味しいもの食べてゆっくり寝よう

などなど、努力を後回ししてしまうことはよくあります。

人は、今日よりも明日のほうが自由な時間があり、「後回しにしたほうが楽にできるという間違った予想」をしてしまいがちです。

数々の心理学の実験によって、「人間が先のことを楽観視し、後になれば簡単にできると思いがち」という心理的傾向は、揺るがしがたいほど強いことが指摘されています。

これは、努力して何かを達成しようとしている人が直面する非常に難しい問題なので、もっと詳しく見ていきましょう。

ダイエットメニューがあるとカロリーの高いものを選んでしまう

人間には「明日はもっとできる」と考えてしまう習性があるのですが、それと同じ仕組みで「人は目標にふさわしい行動を取る機会が訪れただけでいい気分になってしまい、実際に目標を達成したような満足感を覚えてしまう」のです。

例えば、近所に「おいしい低カロリー食」を売っているお店ができたとします。普通に考えれば、これはダイエットをする上でプラスに働きます。しかしこのような場合に多くの人が、自分の目標が達成しやすくなったことに気をよくして、カロリーの高いものをお祝いのように食べてしまうのです。

ニューヨーク市立大学バルーク校のマーケティング研究者が行った数々の研究によると、「メニューにヘルシーな品物が載っていると、客はカロリーの高いものを注文するようになる」のです。

ファーストフード店で、選択肢に「サラダ」のようなヘルシーな選択肢が入っていると、ダイエット中の人は普段よりもなおさらカロリーの高いものを頼んでしまう確率が高くなるそうです。

「サラダを食べれば痩せられる!」という目標に有利な状況を発見すると、「次からはカロリーの低いものを食べると痩せられる」と努力を後回しにして、高カロリーなジャンクフードを食べていいと思ってしまうのです。

  • 勉強のための良い参考書を見つけると遊んでしまう
  • スポーツクラブの入会手続きをした後に過食してしまう

など、似たような作用は様々な分野であります。

目標達成にとって有利な状況を見つけると、それが「後回ししたら楽にできる」という考えと合わさって、わたしたちをより怠惰な方向に導いてしまうのです。

だから、「いい状況に恵まれた!」と思って気分がよくなったときほど、注意が必要です。

「今日と明日は同じ行動をする」と考える

「未来を楽観視して課題を先送りしてしまう」という人間の心理的傾向は揺るがしがたく、これによってわたしたちはしばしば目標達成から大きく遠ざかってしまいます。この問題を解決するにはどうすればいいのでしょうか?

シンプルで強力な考え方があります。それは、「今日と明日は同じ行動をする」と考えることです。

行動経済学者のハワード・ラクリンは、明日に先延ばししてしまう癖を変える方法を提唱しています。

禁煙を目指している人に、タバコを吸うなら「毎日同じ本数」を吸うように指示すると、タバコの量を減らせと言っているわけでもないのにかかわらず、喫煙量が減っていくというのです。

「今日と明日は同じことをしろ」という指示は、「明日からちゃんとやればいいや」という言い訳を防ぎます。

「今日よりも明日のほうが上手くできるという間違った考え方」を打ち消すだけでも、自然に禁煙が進んでいくくらいなのです。

  • 今日チョコレートに手を伸ばしてしまったら、明日も食べることになある
  • 今日勉強をサボったら、明日も同じようにサボることになる

「今日と明日は同じ行動をする」という意識を徹底しましょう。人間は「明日からがんばる」ことなどできないのです。

これに関して、映画にもなった福本伸行の人気漫画『カイジ』に、とても納得感のある名言が登場します。

明日からがんばるんじゃない………
今日……今日だけがんばるんだっ…………!
今日をがんばった者………今日をがんばり始めた者にのみ……
明日が来るんだよ……!

(『賭博黙示録カイジ』第7話「亀裂」、大槻班長のセリフ)

作中でも印象的なセリフの一つですが、人間の特徴をしっかりと言い当てているがゆえに、多くの人の心に刺さるのでしょう。

大槻班長のこの言葉を胸に、「今日がんばる」ことを心がけましょう。

まとめ

  • 人は「後回しにしたほうが楽にできるという間違った予想」をしてしまう
  • 目標にふさわしい行動を取る機会が訪れると、後回しをしてしまいやすくなるので注意が必要
  • 「今日と明日は同じ行動をする」と考えて「今日をがんばる」ことを意識する

(参考:ケリー・マクゴニガル『スタンフォードの自分を変える教室』、第4章)

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